全国精神保健福祉家族大会

愛知県刈谷市で11月7日、8日の2日間にわたって開催されました。「だれもが幸せと感じられる社会を!」をテーマに、1日目は  「社会で暮らす当事者のために精神医学は何ができるのか:妊娠出産から自動車運転まで」の基調講演が名古屋大学大学院の尾崎紀夫教授によって行われました。当事者の方が、「自動車運転」「結婚」「出産・育児」「就職」をあきらめることなく、その方なりの社会で暮らすことができるように援助する、そんな精神科医療を実現させるため、精神医学研究を進めるべきとのお考えのもと、『薬の副作用:性機能障害』『妊娠・出産について』『自動車運転について』『心臓病との関係』『精神医学研究への意見依頼』のお話がありました。妊娠・出産を体験した人の事例紹介で薬の選択等の話を興味深く聞きました。ここでも、当事者・家族・病院が一体となった取り組みの必要性を痛感しました。その後、みんなねっと活動報告 行政報告の後、「ベルギーにおける地域移行について」と題してベルギー保健省のバナード・イェィコブ氏によって行われました。精神疾患は入院でなく地域で生活しながら治すというのが世界の流れだと言われていますが、地域で生活しながら治療を継続するのを日本が実現していくためには、課題は山積しています。病院、行政、地域の変革が必要です。大切なのは、当事者の人権尊重、そんな事を改めて考えさせられる講演でした。2日目は、5つの分科会と講演会がありました。①当事者の地域移行・地域定着 ②諸外国から福祉を学ぶ ③医療費助成の全国大会 ④交通運賃の格差是正運動 ⑤福祉としての障害年金 ⑥講演会「統合失調症治療の大切な考え方と進め方」(渡部和成院長) 私は、⑤分科会にでました。2人の当事者の方の話があり、障害年金の大切さ、制度の周知の必要性を痛感しました。講師の社会保険労務士からは「働いたら障害年金は止まりますか」との相談が多く、雇用の実態が診断書に反映されているかが大事であること等、受給に向けての基本的な考えが話されました。

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